石井志昂 自身の不登校と不登校新聞とは?『NHKスペシャル』

(出典 : https://futoko.publishers.fm/editor/7/)

今回は、自身も不登校を体験し、のちに「不登校新聞」と出合って現在は編集長を務めている石井志昂(いとう・しこう)さんをクローズアップしたいと思います。

最近、不登校の10歳のユーチューバー・ゆたぼんの登場が話題になっていますが、先の10連休も不登校のきっかけになるのではと懸念されていました。

そんな中、不登校や引きこもりの人とその家族をターゲットにしたタブロイド版「不登校新聞」が注目されています。月2回発行される新聞はどんな内容なのか、また、自身も不登校を経験した編集長・石井さんの考え方について調べてみました。

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目次

石井さん自身の不登校とは?

不登校新聞とは?

学校を変えるには?

石井さん自身の不登校とは?

石井さんは小学校5年から進学塾へと通っていたのですが、ある先生の言った言葉が忘れられないといいます。

先生がクラスの真ん中あたりに立ち、「ここから下の成績の人間には人生はない」。そう言い放ったことに恐怖心を覚えたそうです。そうした日常的なプレッシャーやストレスから、石井さんは万引きを繰り返すようになります。また、ごみ箱や物を燃やす火遊びも繰り返したといいます。それ以外にストレスから逃げる方法がなかったのです。

そして、中学校受験に失敗し、公立中学へ通うことになると、両親がとても落胆したことに、罪悪感と劣等感を覚えたといいます。自分は負け犬とレッテルを貼られた、人生をなくした、と思ったそうです。

厳しく理不尽な校則に対しても怒りが湧き、一方で自分が「負け犬」であることにも怒り、しかし、その気持ちを言葉にすることはできず、苦しんだ石井さん。

今なら、「あの塾、おかしいんじゃないか」ということもできますが、当時の石井さんは親子そろってそのおかしさにはまっていた、誰も言葉にする人がいなかったと分析しています。

とうとう中学2年の時から不登校となりました。

しかし、学校に行かないことで、罪悪感や劣等感は激しさを増し、まったく楽になることはできなかったのです。とうとう自殺を考えるところまで追い詰められてしまいます。

そんな時、石井さんは不登校新聞と出合います。

不登校新聞とは?

(出典 : https://socialaction.mainichi.jp/cards/1/79)

不登校新聞とは、不登校や引きこもりに悩む本人や家族、支援者たちにむけて情報を発信し、子どもの抱える問題や、子ども自身の権利、そして社会のあり方を考えるための新聞でした。

そして中には「子ども若者編集部」というものがあり、不登校や引きこもりの当事者たちが記者となり、取材や制作をしていました。

そこに興味を持った石井さんは不登校新聞への参加を決め、記者になりました。

インタビューをしたい人を自分で選び、自分でスケジュールを組み、写真まで撮る、そんな活動はとても楽しいものでした。

社会で必要なのは、問いかけること。

インタビューという仕事は、学校や塾での「答えること」とは逆に、「問うこと」が重視される。それがとても新鮮だったそうです。

現在に至るまで10年以上、石井さんは不登校の当事者や親、有識者などへ取材を続けてきました。その問いかける活動が石井さんにとって、自分の人生を切り開くものであったといいます。

そして、インタビューに答えてくれた在日韓国人の辛淑玉(しんすご)さんの言葉も転機となりました。

「私は在日コリアンであることを売ってきた、あなたは不登校を売ったらいい」。

最初は腹が立ったそうですが、不登校は自分の武器と思えるようになったそうです。

人生を失ったと思った石井さんは、不登校によって、逆にどんな人間なら生きていく価値があるのかという問いを抱き、取材のテーマにしていきました。

学校を変えるには?

不登校の当事者を対象にした調査では、不登校の理由は「友人との人間関係」という答えが過半数だったそうです。

つまり、人間関係で悩んでいる。

実はその人間関係には非常に見えづらい悪意があると石井さんは考えています。

従来の「いじめ」は、大人数で一人を攻撃するパターンでしたが、今はスクールカーストと呼ばれる上下の関係の中で、上の者が下の者をいじめ、下の者はさらに下の者をいじめる。そのいじめは、上下関係ですべてが決まってしまう、強制された役割の中に固定されてしまう、言わば「個々の存在の全否定」だというのです。

同時に、学校自体も「ブラック校則」などが示すように「病んでいる」と石井さんは指摘します。校則に名を借りたパワハラ、セクハラが教師によって行われている。そうした、人権感覚が麻痺した先生がいじめに気付き、改善していけるわけがないのです。

大人たちは「子ども」は明るくまっすぐなものと見ていますが、実際には心に闇を持っていて、悪意を持っていじめを繰り返している。

「普通の子ども」には「心の闇」はない、という考え方もまた、子供たちを苦しめる元であると思うそうです。

学校には、子どもの心に悪意という闇があることを直視し、解決する能力がない。なのに、学校にい続けて、従順にしていなければいい大人になれないと言われる。それが子どもを不幸にするのです。

石井さんは、学校という仕組みを一度解体すべきだといいます。

その上で、おかしいと声を上げられる、学校以外にも大人になるための道はある、という流動性を学校自身が持つようにしなければならないと考えているそうです。

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まとめ

子どもの心の闇という指摘は、とても重要なものであると感じました。

学校だけでなく、この社会には「明るく元気な子ども」という「型」がずっしりと存在していて、悪意のある子どもを野放しにすると同時に、明るくなれない、元気の出ない被害者の子どもを責めている原因だと思ったからです。

そのことを、不登校や引きこもりの当事者たちが声に出すことは難しいのかもしれませんが、不登校新聞の子ども若者編集部の人たちは声を出している。

それがとても勇気のいることであると同時に、当事者を解放する力にもなることを、石井さんが訴えていると思いました。

そして今、暗闇の中にいる子どもたちが、少しでも外の清新な空気を吸えるように、不登校新聞があり続けてほしいと思います。

↑不登校新聞の公式サイト

以上、石井志昂さんと不登校新聞の紹介でした。ではでは~

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