「死とは」「生とは」今、立ちどまっている人へ『天』最終3巻「通夜編」

こんにちは。漫画大好き辰巳です。

今回は重い!です!

「死とは?」「生とは?」そして

今、自分が何をやっているのか

分からなくなっちゃって、

立ちどまっている人たちへ

『天 天和通りの快男児』

最終3巻「通夜編」を紹介します。

今、あなたはどんなふうに

生きていますか?

充実してますか? やりたい

ことをやってますか?

楽しいですか?

充実なんてしてねえよ、

やりたいことってなんだよ、

今自分が何をやってるのか

なんて、もう全然わかんないよ!

 てかもう、何が何だか、

自分でもワケ分かんないよ!!

もしかしてそう思っていませんか?

もし、あなたが今の生活に

なにかしら迷いや疑問、停滞

感じているとしたら、

ぜひこの3冊を読んでほしい。。。

なんと、ここには答えがあるのです――

ちなみに本作

『天 天和通りの快男児』

全18巻ですが、ここでは

16・17・18巻の最終3巻、

通称「通夜編」を採り上げます。

登場人物や物語は前巻を

引き継いでいますが、

この3巻だけ読んでも

問題ありません。

麻雀の勝負に興味のある方には

言うまでもなく麻雀漫画の

名作ですが、麻雀にまったく

興味がない人でも、

最終3巻はぜんぜん麻雀して

ないので大丈夫、全力で

お勧めします。

本作は、近代麻雀ゴールドに

連載されていたにもかかわらず、

「通夜編」ではその2年半の

連載期間中、まったく麻雀を

していないという、なんとも

異例の展開だったのですが、

ひたすらに生死の問答の続く

この物語をよくぞよくも

編集部がOKしたというか、

周りから文句も出ないほどに

圧倒的な物語を描いたことが

二重にすごいと思います。

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あらすじ――赤木しげるの通夜、最後の会話

井川ひろゆきは、

会社勤めの29歳。

麻雀で熱い勝負を繰り広げた

日々から9年たち、

今は「まとも」な暮らしを

しています。

しかしどこか鬱々とした日常

彼を苦しめています。

そんな折、ひろゆきは新聞に訃報を

見つけます。

それは麻雀勝負をともに戦った、

天才・赤木しげるの葬儀を

知らせるものでした。

あの赤木さんが死んだ――?

かつての仲間と連絡が取れ、

本当に赤木しげるが死んだのだと

知ったひろゆきは、葬儀に向かいます。

ただ、なにか違和感がある。

そう思うひろゆきの目の前に、

なんと赤木本人が生きて出てきます。

どうしてこんな人騒がせなマネを、

と問うひろゆきに、赤木は答えます。

「俺はあと数時間後、死ぬ手筈に

なっている」

アルツハイマー病に冒された赤木は、

尊厳死を選び、死ぬというのです。

そして今夜はかつての仲間たちと

語り合う、最後の時間なのだと。

「通夜」に集められた仲間たちが

一人ずつ、1対1で赤木と語って

ゆきます。みな、赤木の自死に

反対し、思いとどまらせようとします。

しかし赤木のこころは揺れません。

それどころか、ひろゆきに、赤木

問い返すのです。

「お前の全体から まっすぐ

生きてない淀み…濁りを感じた…!」

「わけ分からないんじゃないか…?

 自分でもこの9年…何を

やってるんだか……」

死にゆく赤木が、逆にひろゆきへ

「生きる」ことを教えてゆきます。

赤木の決心は翻るのか。

仲間たちがそれぞれに赤木

語る中、赤木は一人一人に

重大なことを話してゆきます。

それは生と死、人間のありかたそのもの。。。

辰巳の感想――今まででいちばん泣いた本

ワタクシ、漫画を読んでわりと

笑ったり泣いたりするのですが、

本作は今までの漫画・小説・映画、

ありとあらゆるジャンルの

フィクションの中で、

いちばん泣いた作品です。

赤木の一言一言に、文字どおり

号泣しました。

なんて優しい人なんだろう、

なんてさわやかな、そして温かい

人なんだろう。

この人が死ぬなんて・・・

赤木が尊厳死を選ぼうとしている。

仲間たちが引き留めようとしている。

物語は赤木の死を中心に、仲間たち

一人一人の生き方へと逆照射されて

いきます。

赤木を引き留めようとする仲間たちが、

逆に赤木に問われるのです。

お前は生きていると言えるのか?

死を恐れていないか?

死にゆく赤木の言葉はしかし

限りなく温かく、友人たちの

心に届き、彼らを励まします。

これから死ぬっていうのに

なんて優しいんだ赤木

人の悩みを聞いてる場合じゃ

ないだろう!

と思うのですが、赤木の言葉に

ある者は号泣し、ある者は人生を

見直し、ひろゆきは生き方を

教えてもらい、そして最後の一人、

物語の主人公・天は赤木の本心を

聞きます。

全編が、名言、名セリフ、名場面です

ここに名言を書き連ねようかと

思ったのですが、あまりにたくさん

ありすぎて書ききれませんでした。

なので、ぜひ手に取って読んでみて

ほしいのです。

身近な人の死をどう受け入れ

たらいいのか分からない人。

死ぬのが怖い人。

人生勝ち組のはずなのに、

なぜか閉塞感のある人。

自分の生き方が分からなく

なって立ち止まっている人。

迷っている人に、赤木さんのあたたかい

言葉を読んでほしいと思います。

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作者・福本伸行とは・・・

福本伸行は、ギャンブルものの

漫画の頂点に君臨する、有名な

漫画家です。

出世作は本作・『天 天和通りの

快男児』ですが、その後

『賭博黙示録カイジ』で、

オリジナルのそら恐ろしい

ギャンブルの数々を描いて

メジャーに躍り出ました。

しかしデビュー当時は

『春風へようこそ』

『熱いぜ辺ちゃん』など、

麻雀を題材にしつつもハート

ウォーミングな話を描いており、

本作『天』も、最初は

ほのぼの路線でした。

それが一転、熾烈な麻雀勝負の

ギャンブル漫画に転身、現在の

ギャンブルもの路線が確立した

記念的作品が本作なのです。

さらに、福本伸行と言えば、

「ざわ…」「ざわ…ざわざわ」

あのこころの擬音語?が

アイコンですが、これもまた

本作が初登場なので、

『カイジ』から入ったファンにも

ぜひ押さえてほしい作品てす。

同じくギャンブルものでは、

熱いファンの多い『銀と金』や、

少年誌連載の『賭博覇王伝

零(ゼロ)』など、

麻雀や競馬など既存に限らず、

オリジナルのギャンブルもまた

非常によくできており、

『アカギ』に登場した「鷲巣麻雀」は

実際に鷲巣麻雀牌が発売されている

人気ぶりです。

『最強伝説 黒沢』とその続編

『新黒沢 最強伝説』は、ハート

ウォーミングものを描いていた

デビュー期を思わせる、純文学的な

(と私が勝手に信じている)作品です。

また、最近は『カイジ』の

登場人物らを主人公にした

『中間管理録トネガワ』

『一日外出録ハンチョウ』

『黒沢』から

『最強(さいつよ)伝説仲根』

などなど、強烈な登場人物の

スピンオフ作品が次々と登場。

『トネガワ』は「このマンガが

すごい!2017年・オトコ編」で

まさかの1位受賞など、あまたの

スピンオフ、ギャグ漫画の

原案も出しています。

あと蛇足ながら、女性キャラが

極端に少ないのも氏の特徴です。

いても『カイジ』の美心(みここ)の

ような強烈キャラだったりする

ので、そのへんはまったく期待

しないであげてほしいです。

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作品情報――スピンオフ、実写化

本作に登場し、「通夜編」では

その死をめぐってまさに主役を

食う勢いの赤木しげる

スピンオフして『アカギ』という

独立した作品になり、27年という

長い連載を経て2018年に大団円

したのも話題になりました。

さらにさらに、ひろゆきもまた

スピンオフして

『HERO アカギの遺志を継ぐ男』

として2009年から物語がスタート

しています。

かようにスピンオフしまくって

いるのも、魅力的な登場人物が

多いこの作品の素晴らしい点だ

と思います。

2009年には、赤木しげる

十周忌法要が都内で営まれ、

本物の墓石が登場、

これまた本物の僧侶による読経と

ともに、会場に入りきれないほどの

ファンが喪服で参列するイベントが

ありました。

2018年秋にテレビ東京で

実写ドラマ化されています。

天や他の登場人物たちの「そっくり」

ぶりにファンがでんぐり返り

ましたが、残念ながら「編通夜」

実写化しませんでした。

番組サイトはこちら

*******

『天 天和通りの快男児』

福本伸行(ふくもと・のぶゆき)著

竹書房 近代麻雀コミックス

1989~2002年発行 全18巻

『天 天和通りの快男児』16巻

『天 天和通りの快男児』17巻

『天 天和通りの快男児』18巻

以上、

『天 天和通りの快男児』

通夜編の紹介でした。

ではでは~

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