(出典 : https://www.nhk.or.jp)
今回は、12月13日オンエアの
『坂上どうぶつ王国』で
紹介された、動物専門の義足や
コルセットなどの義肢装具を
制作する職人の
島田旭緒(しまだ・あきお)さんを
クローズアップしたいと思います。
病気で脚が使えなくなった、
または、事故で足を切断したので、
義足をつけた。
あるいは、ヘルニアや骨折などで
コルセットをつけた。
この義足やコルセットを作る人を
「義肢装具士」と呼びますが、
人間の話ならば、こうしたことは
ふつうですよね。
しかし、動物のために義肢や装具を
専門に作る人は、現在の日本では
島田旭緒さん一人しかいません。
島田旭緒さんはなぜ、動物専門の
義肢装具士になったのでしょうか?
また、愛犬・愛猫のために義肢や
コルセットを作ってほしい場合は、
どうやって依頼すればいいのでしょうか?
お値段はいくらぐらいかかるのでしょうか?
島田旭緒さんのプロフィール
島田旭緒さんは、早稲田医療専門学校
義肢装具学科を卒業。
もともとは人間の義肢装具を作る人で、
そのための国家資格も保有しています。
しかし、専門学校時代に、動物専門の
装具がないということを知ります。
いったんは人間用の装具を作る会社に
就職しましたが、そのことは島田旭緒さんの
心にずっとひっかかっていました。
ある時、事故にあった犬のために、
医師が手作りでコルセットを
作っていることを知り、
島田旭緒さんは、動物のために
義肢や装具を作ることを決意、
動物病院に入って経験を積みました。
そして2007年に、日本で
たった一人の、動物専門の
義肢装具士として独立。
東洋装具医療器具製作所を
創業して制作と販売を始めました。
島田旭緒さんがこれまでに
義肢や装具を制作した動物は
2万匹以上といいます。
島田旭緒さんが作る動物の義肢装具とは?
体の大きさだけでなく、状態も
それぞれ異なるため、
島田旭緒さんが作る義肢装具は
フルオーダーになります。
動物のための義肢装具は大きく
分けて2種類。
一つは、障害やけがで、歩くことが
できなくなった動物を歩けるように
サポートする義肢で、いわゆる
義足です。
そしてもう一つは、患部を固定して
治療を助けるもので、コルセットと
呼ばれるものです。
(出典 : http://www.toyosogu.com)
上記の写真は、島田旭緒さんが
独自に開発した「S2コルセット」をつ
けたものです。
人間のコルセットと同様に、患部が
動かないよう、巻きつけて固定して
います。
コルセットをつけたまま排泄をする
こともできますし、外して洗濯する
ことも可能です。
もちろん、犬や猫それぞれの体を
計測して、ぴったり合うように
制作するものです。
どうやって島田旭緒さんに依頼できる?
島田旭緒さんの会社では、
直接オーダーを受けることは
していません。
必ず獣医師の診断を元にするため、
動物病院経由で依頼することに
なります。
上記写真のS2コルセットは全国に
販売していますが、義肢は
島田旭緒さんが訪れることの
できる、東京、神奈川、埼玉の
3都県の動物病院に限られて
いるそうです。
また、東京都八王子市にある、
みなみ野動物病院には
義肢装具外来があり、
島田旭緒さんが制作を受注する
窓口の一つとなっています。
データ
みなみ野動物病院
住所 東京都八王子市
みなみ野4-33-5
電話 042-636-3133
島田旭緒さん制作の義肢装具にはいくらかかる?
料金に関しては、それぞれの犬・猫の
体型や症状に合わせて作る完全
フルオーダー・手作りのため、
事前の提示はありません。
技術や手間を考えると安くはないと
思いますが、いくらかかるのかは
相談してから、見てからでないと、
島田旭緒さん自身にもわからない
とのことです。
今後のあり方
現在は、島田旭緒さんが
ひとつひとつを布などで手作りして
いますが、今後は3Dプリンタの
導入を見据えているといいます。
新しい技術の恩恵で、義肢や装具が
動物たちに早く安価に提供される
ようになるといいですね。
以上、島田旭緒さんの紹介でした。
ではでは~
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