(出典 : https://mainichi.jp/articles/20180806/k00/00m/040/145000c)
今回は、お笑い芸人にして芥川賞作家の又吉直樹(またよし・なおき)さんをクローズアップしたいと思います。
芥川賞受賞後は、お笑い方面は活動休止中ですが、今や文化人としてのテレビ出演などが目立ちますね。
太宰治とのなみなみならぬ縁に、小説家としての活躍が約束されていたかのようなエピソード。
意外といろいろ変えている髪型のあれこれ。
そして、「素」はどんな人なのか、見てみました。
プロフィール
又吉直樹さんは1980年生まれ。
高校時代はサッカー部に所属。かなりの強豪校だったようです。
1999年の卒業後は、よしもとのNSC(吉本総合芸能学院)の東京校に入学します。
大阪出身なのに東京? というのは、大学の推薦を蹴ってよしもとに入ったことが教師にばれないようにあえて東京を選んだとか。
原偉大さんと「線香花火」というコンビで活動していましたが2003年には解散。
同期の綾部祐二さんと「ピース」を結成。お笑い芸人として人気を得ました。
そして、2015年に小説『火花』でいきなり芥川賞を受賞する快挙を達成し、マスコミの話題となりました。
受賞後は「ピース」としての活動が減り、作家・文化人としての登場が増え、2017年に「ピース」を休止。作家一本に絞っています。
父母は沖縄・奄美の出身
又吉さん自身は大阪出身ですが、お父さんは沖縄出身、お母さんは奄美諸島出身。おばあさんが沖縄在住など、ルーツは「島」にあるようです。
太宰治との縁
作家としての又吉さんは、太宰治を愛読し、尊敬しているそうですが、少なからぬご縁もあるようです。
上京した当初、三鷹市下連雀の築60年以上のアパートに住んでいたそうですが、調べたらそこが太宰家のあった場所と判明。偶然とはいえ、すごいところに住んでいたんですね。
また、沖縄在住のおばあさんの家が大塚製薬のCMのロケ地に起用された際も、CMのモチーフが太宰の『走れメロス』で、玄関の表札が「又吉」から「太宰」に掛け替えられていたそうです。
小説家としての才能だけでなく、こんなエピソードもあるのは、又吉さんの小説家としての運命を感じさせますね。
とはいえ、当の太宰は芥川賞を受賞したことは生涯なく、どうしても受賞したいと川端康成宛てに、「何卒私に与へて下さい」という手紙を出した事でも有名です。
又吉さんがさらりと受賞したことと対比して、なんだか因果めいた話です。
意外!髪型の歴史
現在の又吉さんの髪型といえば、ワンレンにウェーブをかけた長めの黒髪ですが、実はいろいろな歴史があるようです。
芸人としてデビューしたての頃は、おかっぱ頭だったらしいのですが、あまりにひどかったのか、なんと髪型でクレームを受けてしまった過去があったといいます。
クレームが来る髪型ってどんなものなのか、想像できませんが、調べてもこの髪型に関しては画像など一切出てきませんでした。よほど不評だった「黒歴史」なのかもしれません。
ピース結成時は今よりもずっと短く、今風の髪型だったようです。
(出典 : https://girlschannel.net/topics/294299/)
ソフトモヒカンですか? 在りし日のベッカム選手を連想するスタイルですね。
(出典 : https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1057224600)
こちらは「フツーにイケメン」な感じですが、イケメンでお笑い芸人というのは合わなかったのでしょうか。
(出典 : https://dokushojin.com/article.html?i=4107)
長くしたのは2008年以降とのこと。ときどき後ろで束ねたり、頭の上で無造作にまとめたりしています。
(出典 : https://matome.naver.jp/odai/2143887024623653001/2143887127824464903)
これまたキリッとしたフォーマルな髪型ですが、こうしてみると、ほんとにイケメンですよね。
逆に現在なぜウェーブのワンレンなのか、気になります。
「素」はどんな人?
「すぐ怒る」というのが相方はじめ周囲の感想のようですが、ひとりで寺社参拝に行ったり、文芸系の同人誌即売会「文学フリマ」に行ったりと、穏やかさを感じるエピソードもあるようです。
お笑い芸人としては意外、されど作家としてはなるほど、という感じのようですね。
また、近年では「非常にいい人」とファンの間では言われています。
あるイベントで、ファンが又吉さんに差し入れをした際、うっかりその袋にスマホを入れたまま帰ってしまった時は、わざわざツイッターで連絡を取り、返却したそうです。
誠意ある対応にファンの好感度も大幅アップですね。
さらに、つい先日の2019年5月には、イベントの最中に急病人が出たのを受けて、イベントを一時中断し、いあわせた医療関係者とともに救急車が来るまでつきそっていたそうです。
その後再開したトークでは、場を和ませてイベントを盛り上げ、後日ツイッターでは、その方が無事回復されたことを報告。いあわせた人たちにも感謝の言葉を添えたりしたことは、まさに「神対応」と評価されました。
とっさの行動でここまでできる上に、フォローも忘れない気配りは素晴らしいと思います。
又吉さんがとても真面目で誠実な人だということが分かる素晴らしいエピソードですね。
まとめ
お笑い芸人としてキャリアをスタートさせた又吉さんですが、実は物静かで思索的な面があり、実直な人柄であったり、ということを見ると、実は作家の方が向いているような気がします。
「お笑い芸人が芥川賞受賞!」と騒がれはしましたが、本人の中では筋が通っているのではないでしょうか。
実はファッショナブルなイケメンでもあるのに、なぜかその方面に走らないのも、大阪人の、ひねってナンボ、笑わせてナンボのサービス精神ゆえかもしれません。
それでもにじみ出る誠実さこそ、又吉さんの真の人となりなんだなと、今回調べて思った次第です。
以上、又吉直樹さんの紹介でした。ではでは~