(出典 : https://greenz.jp/2016/07/22/step_camp/)
今回は、キャンプを楽しみながら
災害時に役立つサバイバル能力を育てる
『防災キャンプ』を提唱する
寒川一(サンガワ・ハジメ)さんを
クローズアップしたいと思います。
寒川さんは東日本大震災を機に、
アウトドアの知識が防災に役立つと実感。
アウトドアを単なるレジャーでなく、
サバイバル能力を磨く練習ととらえ、
いざという時にも対応できるように
広めたいと考えています。
地震や津波、噴火などの災害では、
何万人もが被災し、
ギリギリの生活を強いられます。
広範囲に及ぶ被害では、
電気やガス、水道の復旧も時間がかかるもの。
実際に救助の手が届くまで
3日はかかるとみて、その3日間を自力で
生き延びることは、災害国・日本に
住む者として必須の備えと言えるでしょう。
寒川さんの提唱するアウトドアスキルを、
キャンプという遊びの中で覚えられれば、
いざという時にも安心です。
プロフィール
寒川一(サンガワ・ハジメ)さんは
1963年生まれ。
都心に住んで、おもちゃメーカーに
勤務していましたが、独立して
神奈川県の三浦半島に移住し、
アウトドアショップ「3knot(3ノット)」を
開業しました。
大きな転機となったのは、
2011年の東日本大震災。
家も物もすべて津波に流され、
広範囲にインフラが途絶した
状況を見て、自分のアウトドアの
知識が役立てられると思ったそうです。
日本では、アウトドアの知識や能力は
単なるレジャー乃ものと思われがちです。
しかし、災害時には大いに
役立つものばかりなのです。
その思いを強くした寒川さんは、
翌2012年にSTEP CAMP(ステップ・キャンプ)を
立ち上げ、「防災キャンプ」を実施、
1500人以上が参加しました。
2015年にはSTEP CAMPを法人化。
活動を広めています。
楽しみながら備える「防災キャンプ」 とは?
(出典 : https://greenz.jp/2016/07/22/step_camp/)
寒川さんは、河原など自然の中で、
アウトドアを楽しみながら災害時の
サバイバル能力を育てるイベントを
行なっています。
体験することは「飲み水と食料の確保」
「火起こし」「体温の保持」
「寝る場所の確保」です。
水は、川の水をろ過する方法を覚えます。
専用のろ過器もありますが、
それらがなくても、
ペットボトルに炭を入れ、
手拭いなどの布を使って何度も
こした水を沸かせば飲める水になります。
次に大事なのは火を起こすこと。
河原で拾った枯れ草や木の枝などを
より分けて、小さくて火のつきやすいものから
順に、大きな枝などを燃やして焚火をつくります。
火が確保できたら、ビニール袋に
お米と水を入れて、お米を炊きます。
焚火台という道具もありますが、
ない場合はバケツや大きな缶など、
あるものを代用してお湯を沸かして炊きます。
そしてアウトドアの極意ともいえるのが、
体温の保持と寝る場所の確保。
テントの構造を知り、
実際にテントを張ってみます。
雨風や寒さをしのぐだけでなく、
プライベートな空間を確保できる
大事な作業です。
慣れればすぐに張れるようになりますし、
移動もできます。これも経験第一です。
これらの作業を遊びながら体験すれば、
いざという時にも落ち着いて行動できる
ようになる。
キャンプは防災を学ぶ最良の手段なのです。
災害が起こったときの心構えにも役立つ
寒川さんは、災害時の非常事態では、
心の持ち方が重要だと考えています。
インフラが壊滅しても「自分でできる」と
思える自信と技術、それとちょっとした
道具があれば、それが安心につながるからです。
災害直後は自分や家族の命が最優先ですし、
緊張もしているので、1、2食くらい
食べなくてもなんとかなって
しまうかもしれません。
しかし、とりあえずの安全が確保されれば、
食事や水は欠かせません。
安全な寝場所も必要です。
毎食冷たい非常食では味気ないですし、
避難所でたくさんの人とずっと
雑魚寝というわけにもいきません。
お金があっても物が買えない非常事態では、
工夫をこらして生き延びる力がなければ意味がない。
そのことを、私たち文明の中に暮らす人間は、
アウトドアで自然の中に身を置くことで
気づくのだと寒川さんは言います。
備えたい必要なアイテムは?
寒川さんは、防災のグッズを4つの
機能に絞って用意することを勧めています。
1.ろ過器
ペットボトルで水を備蓄するのも
いいですが、ろ過器は場所を取らずに
飲み水を確保できるので便利です。
↑BRITA ブリタ マイクロディスク
浄水 フィルター カートリッジ 6個入り 。
3,050円。
2.火起こし
メタルマッチという、金属棒を
こすって火花を出す道具があります。
付属のへらやナイフでこすると
火花が出て火がつきます。
水に濡れても使えます。
↑マグネシウムファイヤースターター
メタルマッチ。
104円
3.湯沸かし
下の受け皿で物を燃やしてお湯を
作れるアウトドア仕様。
中心が空洞になっていて、
下の受け皿の火をとおす仕組みに
なっているので、早くお湯がわかせます。
↑ケリーケトル。アルミ 1.2L。
8,910円。
4.充電・照明器
スマホの充電や、夜間の照明に使います。
↑ソーラーチャージャー ソーラー充電器
LEDライト付。
2,980円。
4つ全部をアマゾンで買っても15,000円。
4つ合わせて一つのリュックなどに
入れれば、コンパクトで軽い
、強力な防災セットの出来上がりです。
まとめ
アウトドアというと私の場合は友人と
河原でバーベキューをしたくらいしか
経験がありません。
ですが、私の友人たちは非常に優秀で、
バーベキューグリルや燃料の炭の他、
サバイバルナイフやロープなども
一そろい持っていて、いざ災害が
起きても大丈夫そうな人たちでした。
アウトドアで防災のノウハウを
体験するという寒川さんの提唱は
とても実用的だと思います。
また、道具があって使い方が
わかっていれば、サバイバルは
何倍も有利になるので、
上記4つの道具は買って
損はないと思います。
災害で役に立つのも重要ですが、
アウトドアで楽しく遊ぶ方がいいですね。
以上、寒川一さんのアウトドア
防災キャンプの紹介でした。ではでは~