(出典 : http://www.shinjuku-clinic.jp/)
今回は、溝口徹医師が提唱・
実践する栄養療法
<オーソモレキュラー療法>に
ついてクローズアップしたいと
思います。
「あなたの体は3か月前に
食べたものでできている」
という言葉があります。
当たり前すぎて忘れがちですが、
人の体は食べたものによって
作られるものです。
しかしその食べ物や食べ方が
悪かった場合はどうなるか。
当然、バランスを崩します。
そしてそのバランスは、
通常の検査などでは見えない
部分であることも多いとか。
溝口徹医師の提言を見て
みました。
プロフィール
溝口徹医師は1964年生まれ。
1996年、神奈川県に
溝口クリニック
(現・辻堂クリニック)を開院。
痛みの除去を行なうペイン
クリニックを中心に内科系
疾患の治療を行ないました。
2000年から、分子栄養学に
基づいた治療を応用。
2003年には、日本初の栄養療法
クリニックとして
「新宿溝口クリニック」を開院。
栄養療法(オーソモレキュラー療法)
による治療を開始し、糖尿病や
がんなどの身体的な病気から
うつ病などの精神疾患、だるさや
めまいといった不調まで、幅広く
治療を行なっています。
著書では、『「うつ」は食べ物が
原因だった! 』のほか、
『「血糖値スパイク」が心の
不調を引き起こす』
『アレルギーは「砂糖」を
やめればよくなる! 』
『がんになったら肉を
食べなさい』など、
タイトルからも分かりやすい
アプローチを行なっています。
栄養療法・オーソモレキュラー療法とは?
栄養療法とは、分子整合栄養医学に
基づいた療法です。
といっても素人には何が何だか
分かりませんが、
つまり、体の中の栄養素の濃度や
バランスを最適に保つことで、
体本来の自己治癒力を引き出して
病気を改善する治療法だそうです。
ビタミンやミネラルなどの栄養素を
正しく取り、正しいバランスに
保つことで病気や不調を「直す」
のが治療の方針になります。
栄養が足りなかったり、
うまく吸収できていない場合、
体は栄養バランスを崩します。
すると、自律神経異常や
免疫力の低下、ホルモン
バランスの乱れなどが起こり、
不調や病気といった症状が現れます。
栄養療法では、精密な血液検査を
行なって、不足している、あるいは
バランスが崩れている栄養素を
突き止めます。
そして医療用のサプリメントを
使用して栄養を最適化するのです。
特に、高濃度ビタミンC点滴療法は、
新しいがん治療として注目されています。
↑新宿溝口クリニックのの公式サイト
(出典 : http://www.shinjuku-clinic.jp/)
どんな病気に効果があるの?
栄養療法は、体のバランスという
根幹的なものを対象にしているため、
効果が表れる疾患も様々です。
がん治療に期待が集まっている
ほかにも、糖尿病やアトピー性
皮膚炎、更年期障害や不妊、
花粉症や肥満といった身体的な
病気の他、うつ病やパニック障害、
統合失調症などの精神的疾患、
さらにはADHD/LD、自閉症、
アスペルガー症候群などの
発達障害や不登校などにも
適用されています。
また、従来の検査では異常なしと
言われたけれど、なんとなく続く
不調、たとえば、やる気が起きない、
食欲がない、なんとなくだるい
といった症状にもアプローチしています。
どんな治療をするの?
溝口徹医師のクリニックでは、
「栄養解析セット」と呼ばれる
基本検査から始めます。
体の栄養状態を詳細に把握するため、
一般的な血液検査では多くても
20項目というところを、
70項目以上にわたって検査します。
その結果を解析して、不足している
栄養素やバランスなどをつかみ、
それを補正できる栄養療法のために
開発された医療用サプリメントを
適用します。
バランスの最適化ができているかの
効果判定には、初回の治療から
3~6カ月後に再び検査を行なうことで
変化を見ます。
(出典 : http://www.shinjuku-clinic.jp/)
特に注目されているのは、
高濃度ビタミンC点滴療法です。
これはがんなどの悪性腫瘍の他、
パーキンソン病や、うつ病、
アトピー性皮膚炎などに適用
されますが、
特にがん治療においては、
標準治療の効果増大や、
副作用の軽減などに成果が出ると
されています。
がんやパーキンソン病などに
対しては、週2~3回。
精神疾患や慢性疲労症候群、
アトピー性皮膚炎などには
週1~2回の施術を行ないます。
費用にびっくり?
新宿溝口クリニックの場合、
初診では、診察料の他、
栄養解析セットの血液検査、
解析に基づくカウンセリングを
含め、3万円からとなっています。
決して安くはありませんが、
保険適用でない点は致し方ない
かと思います。
また、オプションとして、
消化器関連やホルモンなどの
検査があり、
そちらは2~5万円かかります。
そして処方の医療用サプリメントの
費用も自費扱いになり、
ひと月で3~8万円の間となるそうです。
これも開きはありますが、
なかなかお高いというか、
この金額で6か月間治療すると
なると、金銭的に難しい人も
出てくるのではないかと思います。
さらに、がん治療として
注目される、
高濃度ビタミンC点滴点滴療法では、
事前検査に12,960円、
ビタミンC(アスコルビン酸)の
料金が5,700~24,000円との
ことで、正直、お財布には
やさしくありません。
まとめ
がん治療など、せっばつまった人に
とっての代替医療としては
やむを得ないかもしれませんが、
それ以外の疾患において、
積極的にこの治療を受けよう
という人がどのくらいいるのかは
わかりません。
というか、保険診療でさえ、
自立支援法の適用を受けて
治療費を節約している
貧乏な病人の私には無理です。
栄養の面から体のバランスを
ととのえるという理論は
非常に説得力があり、
魅力的なんですが、
せめて保険適用になって
くれないと、この療法に
アクセスできる人が限られて
しまうのではないでしょうか。
会員制人間ドックの記事でも、
年会費の高さにうひゃーと
思いましたが、
日本も富裕層対象の高額医療が
受け入れられてきているのかなと
思いました。。
それでもこの栄養療法・
オーソモレキュラーに取り組んで
みたいという人には、
溝口徹医師の著書、
『最強の栄養療法
「オーソモレキュラー」入門 』に、
この療法を実践している
医療機関のリストがあるそうなので、
参考にされると良いでしょう。
とりあえず、私は日々の食事を
見直そうというところで共感
いたしました。
体は3か月前に食べたものでできている。
これは間違いありません。
現代の医学が対症療法と化学合成の
薬物治療に傾いていることに対する、
新たな選択肢として、期待は大きい
ところですので、あとは敷居が
下がるのを待つばかり、です。
以上、溝口徹医師と栄養療法・
オーソモレキュラー療法についての
紹介でした。
ではでは~