新保吉伸が創るジビーフを食べるには?『プロフェッショナル仕事の流儀』

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今回は、一流の料理人たちから絶大な信頼を寄せられる精肉店サカエヤ店主・新保吉伸さんをクローズアップしたいと思います。

ノーブランドの肉が最高級品に生まれ変わるという肉の「手当て」とは何か? 最高級の肉を食べられる場所は? ということで調べてみました。

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プロフィール

新保吉伸さんは、19歳で「肉の世界」に入り、そのままわき目もふらず肉一筋に働いてきたそうです。

学歴なし、肉以外の職歴なし、常識も怪しく、趣味もないと自虐的に自称されていますが、だからこそ、肉に関しては「まっすぐ」でありたいと言います。

そして、26歳で独立し、「精肉店サカエヤ」を立ち上げます。最初のテナントの購入では騙されたこともあったとか。しかし自力で建てた2店舗目からの20年間と、現在の店舗に移ってからの9年間はまさに「まっすぐ」な道を歩んできた日々でした。

現在では肉の世界においては孤高にして最高と呼ばれる腕を持ち、滋賀県草津市という地方都市にいながら、全国の料理人が新保さんの精肉店サカエヤから肉を卸してほしいといって後を絶たないほどです。

肉のトレーサビリティ、「手当て」とは?

肉におけるトレーサビリティとは、飼育からと畜、加工・製造・流通などの履歴を明確にすることで食品の安全を確保する仕組みです。

新保さんの肉の扱い方は、まさにこのトレーサビリティにのっとって、牛や豚を飼育の段階から吟味し、履歴のすべてに目を光らせることで、最高の状態を作り出すことを極めています。

北海道の雄大な牧場で放牧される完全放牧野生牛や、熊本県の東海大学農学部が育てる純粋な阿蘇産あか牛、ブランド牛として400年の歴史ある近江牛など、新保さんは履歴の分かる牛を選び、さらに自分の手で「手当て」することで、最高の牛肉へと変身させます。

「手当て」とは、頭や足先などを落とした状態の食肉=枝肉を水分調整して保存することで、枝肉一つ一つのコンディションによってその方法は変わります。その牛が何を食べてきたのか、どのように育てられたのかによっても変わる「手当て」は、知識と経験、技術や保存環境が要求され、失敗すれば腐敗という最悪の結果にもなる工程です。

新保さんの「手当て」を経た肉は、ノーブランド肉が最高ランクのブランド牛に変わると言われるほど、高い技術を持っています。

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ジビーフとは?

北海道の広大な山林を持つ牧場で、放し飼い=放牧で育てた牛が、自然交配で子を産み、また育ってきた、その完全放牧野生牛を、フランス料理のジビエ(野禽料理)の意味で「ジビーフ」と名付けたものです。ジビーフはオーガニック認定を受けている、数少ない和牛でもあります。

どこで食べられるの?

新保さんの手当てを経た、最高の肉と聞けば、私たち一般人はどこにいけばそれが食べられるのか、気になりますよね。

実は、新保さん自身、食肉の最終地点である「食べる場所」にも思いがありました。

ヨーロッパで見た、精肉店とレストランが併設された業態に惹かれ、精肉店サカエヤの食部門とも言えるレストラン・セジールをオープンしたのです。

レストラン・セジール

営業時間 11:30~14:00(L.O)/18:00~21:00(L.O)

定休日 水曜日・最終火曜日

電話番号 077-561-3329

JR南草津駅から徒歩30分、タクシーで10分程度

セジールは、第1回”GQ レストラン・オブ・ザ・イヤー 2017や、モスト・サステイナブル賞など、すでに多くの賞に輝く一流店として知られています。

新保さんが40日熟成させ、フレンチシェフの村田巧さんか料理する肉料理は、肉尽くしのコースで提供されています。

前菜は、行政の許可がめったに下りないという生食の、牛肉のタルタル。

メインのステーキは、巨大な骨付き肉からお客がチョイスしたものをカットし、炭と薪で焼き上げられるという、まさに最初から最後までオーガニックな食事です。

また、首都圏の料理店にもサカエヤが肉を卸しているところが10店以上あります。

駒沢のイタリア料理店、イルジョットや、フレンチのビストロ・オー オン ブーシュ、ビストロ・ル・セヴェロ 、和の店では、鉄板焼き・しゃぶしゃぶ・すき焼きの店・近江源氏などです。機会があればぜひ行きたいですね。

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まとめ

レストランやスーパーなど、一般の人が接する場所とは異なる、「精肉」という業態で、私たちの知らないプロの技があること、生産者と料理人の他にも、おいしさを支える人がいることを今回初めて知りました。

毎日食べるものに改めて思いを寄せ、おいしく食べるということが、生産者から消費者まで、連綿と続いている素晴らしさを実感しました。

以上、新保吉伸さんの精肉店サカエヤと、レストラン・セジールのしょうかいでした。ではでは~

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