今回は、8月25日オンエアの
『マツコの知らない世界』で紹介された、
ボリウッド映画の世界をクローズアップ
したいと思います。
インドの映画産業は、実はアメリカの
ハリウッドをしのぐほどの規模を持つと
いいます。
もともとインドは多言語国家であるため、
映画もそれぞれの言葉で作られ、
カテゴライズされてきました。
そんなインドの映画事情と、その中の
一つ、ボリウッド映画について
見てみました。
ボリウッド映画とは?
↑ムンバイの位置。
インドの西岸の大都市・ムンバイで
作られるヒンディー語の映画は
ムンバイの旧名ボンベイと、
ハリウッドをもじって
ボリウッド映画と呼ばれ、
大人気を得ています。
インド国内で話される言語として
いちばん話者人口が多いのが
ヒンディー語なので、
ヒンディー語で映画が制作される
ボリウッド映画はパイが大きいのです。
他にも、南インドのタミル語映画の
コリウッドや、テルグ語映画のトリウッド
なども有名です。
日本でも大ヒットした映画
『ムトゥ 踊るマハラジャ』(1995年)は
タミル語のコリウッド、
↑『ムトゥ 踊るマハラジャ』のポスター
そして2015年以降ヒットした
『バーフバリ』シリーズはテルグ語で
作られたトリウッドに分類されるのです。
↑『バーフバリ 王の凱旋』公式サイト
(出典 : http://www.baahubali-movie.com/)
ボリウッド映画を含め、インド
映画の共通の魅力であり特徴と
言えるのは、絢爛豪華なダンス
シーン。
主人公とヒロインに華を添える、
色鮮やかな衣装をまとった群舞の
スケールの大きさでしょう。
インドの映画は3時間を超える長編で、
ミュージカル仕立てになっている
ものが多いです。
インドで映画は人気のある娯楽なので、
同じ料金なら、できるだけ長い時間を
楽しみたいという需要と、ダンス
シーンでは観客も一緒に歌って
踊り出すという、参加型の楽しみ方が
主流だからです。
ボリウッドダンスとは?
ボリウッドダンスとは、その名の
とおり、ボリウッド映画の中で
繰り広げられる、ミュージカル
ダンスのこと。
主人公とヒロインが踊るのはもちろん、
その周囲にはバックダンサーが
何十人もいて、素晴らしい群舞を
見せてくれます。
ボリウッドダンスは、インドの
古典的舞踊を中心に、ヒップ
ホップやフォークダンスなど、
東西のさまざまなダンスの
要素を取り入れたもので、
特に定型はないのですが、
一度見れば忘れられない独特の
印象があります。
『マツコの知らない世界』に登場した、
関本恵子さんがインドのダンス
スクールや演技学校に通って身に
着けたのがこのボリウッドダンス
なのです。
関本恵子(ボリウッドダンサー)に
ついてはこちら↓
現在、ダンスシーンが減少している?
そんなボリウッド映画に典型的な
ミュージカルシーンが、実は最近、
減ってきているというニュースが
あります。
ボリウッドダンスのバック
ダンサーたちの日給はおよそ
4千ルピー(約7千円)。
しかしも1か月のうち25日も撮影で
踊っていたという人気ダンサーが、
数年前からのダンスシーン減少の
ために、1か月にわずか4日しか
ダンスの仕事がなくなって
しまったといいます。
組合に所属していたボリウッド
ダンサーは約900人いましたが、
彼らは家族を養うためにダンス
教室を始めたり、あるいは
タクシー運転手になるなど
してダンスの世界から去って
しまう人もいるとか。
豪華なミュージカルシーンより、
リアル志向の映画が流行して
いるのは、ボリウッドにとって
吉か凶か、悩ましいところですね。
できることなら衰退することなく、
ジャンルの1つとしてボリウッドの
象徴的存在であってほしいと
思いました。
以上、インドのボリウッド映画と
ボリウッドダンスについてでした。
ではでは~