(出典 : https://readyfor.jp)
今回は『マツコの知らない世界』で
紹介されたスイカの世界をさらに
掘り下げて、スイカのトリビア
いろいろをまとめてみました。
スイカの世界・佐藤洸さんの
紹介記事はこちら↓
同日放送の「仏像の世界」の
宮沢汰佳さんの記事はこちら↓
スイカは秋の季語?
スイカは夏の風物詩かと思いきや、
実は俳句の世界では秋の季語と
されています。
これはスイカの旬が立秋の
8月7日以降とされるためで、
残暑お見舞いの時期と
重なっているからです。
ただし、最近の歳時記では
夏の季語にしているものも
あり、夏と秋の間で揺れて
いる状態です。
スイカは野菜?
実は果物の定義は「木になる実」で
あり、スイカのように草になる実は
野菜に分類されます。
なので、スイカは厳密には野菜と
なります。
しかし、実態としては「フルーツ」=
果実として、青果市場での取り扱いや、
栄養学の分類法では「果実的野菜」と
してカテゴライズされています。
高額なスイカ
ブランドスイカと呼ばれる高級
品種や贈答用のスイカは、
3~5千円前後から数万円する
ものもあるようです。
鳥取県北栄町が生産する
「ドバイの太陽」という品種は
2008年からドバイに輸出されて
いますが、王族の人に
「ハチミツのように甘い」
と絶賛され、特大サイズ(12キロ)の
ものは1玉3万円の値段がついている
そうです。さすが富裕国ですね。
(出典 : アマゾンより)
さらに国内では、北海道当麻町の
「でんすけすいか」と呼ばれる、
真っ黒な見た目のスイカが高級
フルーツとして有名です。
↑初セリのでんすけスイカ
(出典 : https://www.saihok.jp)
2019年の初セリでは、ご祝儀
相場も手伝ってなんと1玉75万円!の
値段が付いたそうです。
いったいいくらで店頭に並んだのか、
想像もつきませんね。
爆発するスイカ
実は畑のスイカは時として爆発
することがあるそうです。
実が十分に大きくなった収穫
直前に大雨が降ると、内部が
腐敗し、腐敗ガスが高圧に
なって一気に爆発するのだとか。
2011年には、スイカの生産量
世界一の中国で、収穫前のスイカが
爆発する事件が多発。地元では
爆発の原因を調査する特別チームが
編成されるほどの騒ぎになりました。
その調査によると、開花時期に
使用すべき農薬を、間違って
収穫前に使ってしまったため、
ガスがたまったこと、
そして収穫前に豪雨があったこと
などが原因とされたそうです。
大玉のスイカが爆発したら、
赤い果肉が飛び散って、
ホラー映画のような大惨事に
なりそうですね。
人種差別とスイカ
アメリカでは「黒人はスイカが好き」と
いった、人種差別的な見方があると
いいます。
黒人=スイカという見方は奴隷制時代
からあり、「黒人はスイカさえ与えて
おけば文句を言わずに働く単純な
ものである」という蔑視がされ
てきました。
19世紀から20世紀にかけて、
黒人とスイカの偏見は本や映画で
マンガチックに採り上げられ、また
日用品にもそうした図案が使われました。
↑絵葉書に描かれた、黒人の少女と
スイカの絵。
(出典 : ウィキペディアより)
↑広告イラスト。
(出典 : ウィキペディアより)
時代が21世紀になっても、この
差別的な見方は残り続け、
2008年のオバマ氏の大統領選挙では、
オバマ氏=黒人=スイカという構図が
対立者によって使われたそうです。
現在でもアメリカでは黒人にスイカを
送るのは人種差別であるとして
タブー視されています。
歴史的経緯を知らない日本人から
すると、とても奇妙な話ですが、
スイカが黒人を見下すための
アイコンになっているというのは、
とても残念ですね。
1玉75万円のでんすけスイカだったら
こんな悲劇は生まれなかったと思う
のですが、アメリカにはスイカは
大きい割に安いものというイメージが
あるのでしょう。
いかがでしたでしょうか。
スイカにまつわるエピソードのいろいろでした。
ではでは~