今回は尾木ママこと尾木直樹さんを
クローズアップしたいと思います。
「尾木ママ」の愛称で親しまれている
尾木直樹さんですが、
なぜオネエキャラなのでしょうか?
人気の一方でプログがたびたび
炎上するのはなぜなのでしょうか?
人気の理由から炎上のワケまで、
考えてみました。
プロフィール
本名・尾木直樹(おぎ・なおき)。
1947年生まれ。
法政大学教授、臨床教育研究所
「虹」所長、教育評論家。
オネエキャラの口調やしぐさ
などから、明石家さんまさんに
「尾木ママ」とあだ名され、
以降本人も尾木ママを名乗っています。
早稲田大学卒業後、高校や中学で
教職を務めたあと、
臨床教育研究所「虹」を主宰し、
教育や子育ての研究に
取り組んでいます。
プライベートでは奥さんと
娘さんが二人、さらに
お孫さんもいるようです。
メディアではオネエキャラが
人気を呼び、バラエティ番組など
にも精力的に出演されています。
また、教育、子育てに関する
著書も200冊以上を数えています。
どうしてオネエなの?
教育評論家というとお堅い
イメージですが、尾木ママは
オネエキャラで、ピンクのネクタイや
シャツ、たくさんのブローチを
つけた姿が、それまでにない
親しみやすさを呼んでいます。
そもそもは、男子校から共学校へ
転職した際に、女子生徒に親しみを
持ってもらえるように振る舞った
のが最初だそうです。
子どもにとっては権力者である教師、
しかも男性の教師という
「上から目線」を、男性から女性的な
オネエキャラにすることで階段を降り、
女子生徒たちと並ぶ立ち位置を取った、
ということだったようです。
そしてメディアに出るにあたっても、
教育評論家という「上から目線」の
立場を自ら降り、かわいらしい
オネエキャラを通すことで、
見る人の身近に寄り添ってくれる
キャラをしっかり「演じ」、
子どもたちや、子育て中の両親たちの
共感を得たのだと思います。
オネエキャラは、尾木ママの
立ち位置の低さを表しているのですね。
親しみやすいオネエキャラで
女性に大人気の占い師・
ムンロ王子の記事こちら↓
たくさんの著書も、オネエ
キャラのかわいらしさを表紙に
持ってきて、
いわゆる教育書とか、教育評論
などの堅さはぜんぜんありません。
手に取りやすい本になっています。
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しかし、ほんと、かわいいです。
ブログや発言が炎上しやすいのはなぜ?
反面、尾木ママのブログはたびたび
「炎上」事件を起こしています。
↑尾木ママの公式ブログ
親しみやすいキャラの尾木ママが
なぜたびたび炎上を招くのでしょうか。
特に大炎上した事件として、
2016年の北海道での
児童行方不明事件の顛末を
例にあげましょう。
当時7歳の男の子か、山中で
「しつけ」として置き去りに
され、数分後に両親が戻った
時には行方不明になっていた
という事件でした。
当初、親は「山菜取りに来ていて
行方不明になった」と言って
いましたが、あとで「人や車に
向かって石を投げていた男の子を
しかる意味でわざと林道で車から
下ろして立ち去り、すぐに戻ったが
いなくなっていた」と発言を
翻しました。
このことに尾木直樹さんは
「児童虐待だ」と激しくあたります。
さらに、「自衛隊も含め、
こんなに探してもいないと
いうことは、本当に置き去りに
しただけなのか、疑わしい」と
発言。両親の犯罪を疑う見方を
ブログに書きました。
ここで「炎上」が発生します。
親を疑い、犯罪の可能性まで
指摘した尾木直樹さんに対し、
「親を疑うなんて、ひどすぎる」
という反論が殺到しました。
幸い、男児が無事発見された
ことと、尾木直樹さんが謝罪した
ことで事件は終息しました。
しかしこの事件、そもそも
尾木直樹さんでなかったら、
ここまで炎上したか疑問が
生じます。
なぜ、尾木直樹さんが
「炎上」したのか。
思うに、尾木直樹さんの
親しみやすいオネエキャラが
原因の一つになったのでは
ないかと考えるのです。
そもそもの話として、
尾木直樹さんは70歳超えの
学者先生です。
70歳の教育評論家と聞けば、
なんだかアタマ固そうな、
態度もお堅いイメージでは
ないですか?
たとえば↓こんな感じです。
なんだか権威ばった感じが
しますよね。
でも、オネエキャラを外して
みると、本当の尾木直樹さんは
こんな感じなのです。
さすがにとっつきにくいですし、
この「教育評論家の尾木氏」が
「上から目線」の強い口調で
両親を非難したとしても、
変な言い方ですが、なんだか
腑に落ちてしまう面はない
でしょうか。
たとえばこの尾木氏が
「欧米では、子どもを置き去りに
したら、親は児童虐待で逮捕され
ますよ。そのくらいたいへんな
虐待なんですよ。分かってますか?」
と弁舌を奮ったら、反論できる
人がどれほどいるでしょうか。
しかし尾木さんは「尾木ママ」
なのです。
権威を降りて、子育てに奮闘して
いる親と同じ目線に立ち、やさしく
「そうよねえ~子育てって
大変ですものねえ~」と
共感するキャラであるべき
だったのです。
ところが、この事件では、
子どもの安否を気にするあまり、
親を責めたのです。
今まではオネエキャラで
親と同じ立場で、親しみを
もって接していたのに、急に
「共感しない尾木直樹さん」
「親を責める尾木直樹さん」が
出てきたことで、びっくりした、
あるいは裏切られたような
気がした人が多かったのでは
ないでしょうか。
今までの共感はなんだったの?
子育てでこんなに大変な私たちに
寄り添ってくれるんじゃなかったの?
と思った人がいたような気がします。
そのくらい、尾木ママでない
尾木直樹さんの在り方は、
尾木直樹さんを慕っていた人に
とってショックを与えた。
だから炎上したのではないかと
思うのです。
その後、ピエール瀧氏に関連しての
薬物依存症患者に対する意見など
でも、ブログは炎上しています。
特に薬物依存に対しては
ピエール瀧氏が出演した映画などを
お蔵入りさせるべき、という厳しい
立ち位置を取り、これも激しく
炎上しました。
このこともまた、権威から降りた
尾木ママの存在に親しみを感じて
いた当事者からすれば、
「寄り添ってくれる、受け入れて
くれると思っていたのに裏切られた」
という思いがあったのでは
ないかと思うのです。
炎上のあと、現在
権威から降りた以上、尾木ママは
徹底して弱者の味方であるべき
なのかもしれません。
それを忘れて厳しい態度を取れば
尾木ママを頼っている人たちを
傷つけてしまうのでしょう。
「ママ」というキャラは、弱者の
すべてを受け入れ、どこまでも
寄り添ってくれる「聖母」を
求められているのではないか
と思いました。
炎上ののち、謝罪した尾木ママは
「あの後の私のブログ、ものすごく
丁寧です」
「今後は気をつけます。ネットって
怖いよね」
と言ったそうですが、ネットに限らず、
自分に求められている聖母としての
役割を自覚しないとまた炎上する
かもしれませんね。
以上、尾木ママこと尾木直樹さんに
ついてでした。ではでは~