沖田×華の発達障害と工夫『発達障害キャンペーンアニメシリーズ』

(出典 : http://www.media116.jp/entertainment/4175)

今回は、学習障害、注意欠陥多動性障害、アスペルガー症候群の3つの発達障害とともに生きる、漫画家の沖田×華(おきた・ばっか)さんをクローズアップしたいと思います。

自らの障害を否定した子ども時代から、学校よりも格段に生きづらかった就職、それらを越えて漫画家となった現在の生き方を見てみたいと思います。

沖田さん自身の日常を描いた漫画に「自分と同じ」「救われた」「対応の仕方が分かった」と、大きな反響をもらったことに、漫画家が天職になったという沖田さん。

現在はどのように生活しているのか、障碍とどのように向き合っているのか、調べてみました。

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プロフィール

沖田×華さんは1979年生まれ。

小学生の頃に、学習障碍(LD)、注意欠陥多動性障碍(AD/HD)、そして中学校時代にアスペルガー症候群と、3つの発達障害があることが判明しました。

しかし、本人は同じく発達障害を持つ弟のことが嫌いだったことから、障碍を認めたくなかったといいます。

そんな子ども時代は、とくかく忘れ物が多く、計算が不得意、字を書くことも苦手で、先生から何度も怒られ、体罰を受けていたそうです。

いじめにもあって内向的になり、早く学校を卒業したいと思っていました。

食いっぱぐれないように資格を採れという母の言葉で看護師になりますが、22歳になって就労した日々は、学校生活以上に混乱の日々でした。

コミュニケーションが取れず、怒られどおしの毎日。きつい先輩に「死ね」と言われて本当に首つり自殺を決行してしまいます。

しかし失敗に終わったとき、沖田さんは、このあとの人生はオマケだ、と思ったそうです。オマケなら好きなことをしたいけど、自分の好きなことって何だろうと初めて考えたのでした。

看護師を辞めた後は、お金を稼ぎたいという思いから、人間関係が希薄という理由で風俗業に転身します。

そして当時の彼に呼ばれて、25歳で上京。好きな漫画家にファンレターを送ったことから漫画家を目指します。

26歳でデビューし、最初の単行本こそあまり売れなかったものの、自らの子ども時代を描いた『ニトロちゃん』でブレイク。

その後、自らの発達障碍をテーマに『毎日やらかしてます。アスペルガーで、漫画家で』を発表すると、同じ発達障害を持つ人や、その家族、周辺の人たちから絶賛され、現在6巻まで続くシリーズ化作品となりました。

さらに、看護師時代の体験から描いた産婦人科の物語『透明なゆりかご』がヒットし、2018年に講談社漫画賞を受賞しました。

かわったペンネームは「起きたばっかり」に由来するそうです。

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自らの発達障害

学習障碍(LD)、注意欠陥多動性障碍(AD/HD)、そしてアスペルガー症候群と、3つの発達障害を持つ沖田さんの毎日は、第三者が見るとかなり壮絶なものです。

学習障碍では、 『計算障害』(奇数が入ると2ケタの足し算ができない)『書き文字障害』(『あ』という字の形が取れない)、

注意欠陥多動障碍では、 『注意力散漫』『日常的な集中力欠如』『整理整頓ができない』、

アスペルガー障碍では、『相貌失認』(人の顔が覚えられない)『聴覚処理障害による聴覚過敏』、

などなど、発生する症状は日常生活を相当に困難にしていることが分かります。

しかも、二次障碍として、『場面緘黙症』(言葉が出なくなる)と『過眠症』も発症しているとなると、これはもう、一般的な就労が困難なのも納得です。「毎日やらかして」しまうことも当然のことでしょう。

特に沖田さんにとって困難だったのは、人間関係だったといいます。

コミニュケーションが取れなかったり、いわゆる「空気を読む」ということが極端に苦手だったそうです。それが原因で人間関係がこじれ、怒られたりすることもしょっちゅうだったとか。

しかも、これらの発達障碍は、外見やちょっと話したくらいでは認識されず、そのため誤解を受けやすいこと、現状では「治る」ということが難しいことなどがあり、大人になった今でも付き合い続ける「生きづらさ」なのです。

以前は、自分が怠け者だからいじめられると思っていたそうですが、今は脳の作りがちょっと違うんだと受け入れられるようになってきたそうです。

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どんな工夫をしているのか

社会人になってから、格段に生きづらくなったという沖田さんは、周囲に障碍を言い出すのは難しいともいいます。

また、障碍を持つ当人は平気でも、「健常者」の人たちは考えすぎると見えるため、慎重にならないと、と考えるそうです。

それでも仕事に支障が出る場合は、言いづらいと思っても、周囲に障碍をできるだけ細かく伝える方がいいと感じているそうです。

「こういう障碍が理由で、こういう仕事は難しいから、迷惑をかけるかもしれません」と言ったり、「『あれ』や『それ』でなく、具体的に言ってほしい」と事前に言うことで、問題は小さくなるといいます。

そして、周囲の人には、「なんでできないの?」と言わないでほしいとも言っているそうです。

「なんで」の理由は障碍であり、「できない」ことはなぜできないのか、そのプロセスを具体的に聞いてほしいと思うそうです。

沖田さん自身は、忘れてはいけないことをはじめ、たくさんのことをノートに書きだしています。

仕事の手順には詳細なマニュアルを作り、人の顔は似顔絵を描いて覚えるのだそうです。

一方で、自分の中のこだわりを克服できた印象的なエピソードがあるそうです。

サファイアブルーの色にこだわりのある沖田さんに、彼が青い財布を買ってくれたのですが、青というよりは緑に近い色で、瞬間的に「青じゃない!」と思ったそうです。

が、その時、その財布を一所懸命に探して、自分のために買ってくれた彼の買い物の過程に思いがいって、「青じゃないけど、私のために探して選んでくれたんだ」と思えたのだそうです。

その瞬間、自分のこだわりを越えて、他者に共感することができたことで、沖田さんの考え方は変わったのです。

自分のことで精いっぱい、頭がいっぱいでジェットコースターに乗っていたような自分が、他者に興味を持つ、ということができるようになったエピソードだったのでした。

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まとめ

「できる」「できない」ということは、健常者でも障碍者でも千差万別で、同じ障碍でも一人一人の傾向はまったく違うと沖田さんはいいます。

「発達障碍があるから」とひとくくりにするのではなく、「この人はあれが得意」「あの人はこれが苦手」と、その人に向き合っていくことで、困難を抱える発達障碍の人たちの個性に向き合っていけるといいます。

沖田さんは、自分の漫画が発達障碍のことを知るきっかけになってほしいと思っています。

障碍に関わらず、人は他人にレッテルを貼ってしまいがちですが、一人一人の個性を見てゆくことが大事であることは変わらないと、今回思いました。

以上、沖田×華さんの紹介でした。ではでは~

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