(出典 : https://headlines.yahoo.co.jp)
(出典 : https://news.tbs.co.jp/)
2017年8月に、杉並区の公衆トイレで、
小学校低学年の男児に性的暴行を
加えたとして、
榎谷亮(えのたに・りょう)容疑者(24)が
強制性交の疑いで逮捕されました。
男の子は夏休みで習い事から
帰宅途中のところを、
榎谷容疑者に声をかけられ、
公衆トイレに連れ込まれたと
いいます。
力の弱い、10歳にも満たない
子どもを強姦したとして、
ネットでは、日本の性犯罪への
甘さや、犯人への極刑を求める
声が上がっています。
日本の性犯罪の立件について、
また、刑罰として去勢を行なう国の
例などを見てみました。
性犯罪への怒り ネットのコメントより
この事件に対し、ネットの
投稿欄には、怒りの声や、
厳罰化を求める声、そして
性犯罪者への去勢を容認する
声が上がりました。
・日本の性犯罪はなぜいつまで
たっても厳罰化しないのか
・犯人は死刑にしてほしい
・去勢してほしい
・GPS埋め込みか
データベース化してほしい
・幼児性愛者の再犯率は
高いと言います。
起訴され実刑判決を受けたと
してもたった数年で出所する
のなら新たな被害者が苦しまねば
なりません。
欧米ではこうした性犯罪者は
GPS発信器を身に着けて生活する
と聞きました。日本でもそう
すべきではないでしょうか。
・これ以上の被害者を少なくする
ためにはGPSの埋め込みか最低でも
去勢処分にしてほしい。
本当なら死刑にしてほしいくらい。
・犯人は、絶対更生しませんよね。
刑期を終えて、外を歩く時が来る
と思うと、気持ちが悪いです。
・幼少期に受けた性体験が、
その後の人格形成や性嗜好に
どれほど影響を与えると
思ってるんだ?
生涯ずっと苦しめられることに
なる。
下手したら、自殺してしまうかも
しれない。
1人の人間を殺したも同然じゃないか?
・刑期終えても普通に世間に出しちゃ
いけない気がします。
(https://headlines.yahoo.co.jp)
「強姦は魂の殺人」とも呼ばれます。
被害者にとって一生のトラウマとなる
犯罪であることは確かです。
そもそも「事件」にすらならなかった男児被害
しかし、日本ではつい最近まで、
「強姦罪」は男性が女性を
強姦した場合に限られ、
しかも被害者が訴えなければ
ならない親告罪だったこと、
そしてもし運よく有罪にできても
刑罰は強盗罪よりも軽微だった
ことなどなどもあり、被害者が
セカンドレイプを受けて
泣き寝入りするケースが
多数でした。
また、強姦罪はそもそも今回の
ような男性・男児が被害者の
場合には適用されませんでした。
強姦は男性が女性に対して行う
もので、今回のように被害者が
男児・男性の場合はそもそも
罪にさえ問われず、やりたい
放題でした。
以前ならば今回の事例はそもそも
事件にすらならなかったのです。
今回のニュースに対し、世論が
ここまで怒りを表しているのは、
日本社会の性犯罪への認識の甘さ・
軽さ、性差別へのいきどおりが
長い間続いてきたことが原因の
一つだと思います。
平成29年の大変化
日本の法律が性犯罪に対して
見直しを実施したのは、
じつはかなり最近で、
平成29(2017)年のことです。
それ以前は明治時代に
制定された民法が適用されて
いました。
性犯罪の量刑は強盗罪の懲役5年
以上よりも軽く、3年以上の刑と
されていました。
つまり女性の人格を全否定する
強姦は、男性の財産の強奪よりも
軽かったのです。
女性や男児の人権は金品以下でした。
しかし、平成29年に、実に110年
ぶりの大幅な改正を見ます。
いちばん大きな変更は
「強姦罪」から「強制性交等罪」に
なったことてす。
・強姦罪の対象(被害者)が
性別不問となり、法定刑が
3年以上の有期懲役から、
5年以上の有期懲役に
引きあげられた。
・相手方が13歳未満の者の場合は、
脅迫・暴行がなく、または双方の
同意があったとしても強制性
交等罪を構成する。
・行為類型が「女子を姦淫した」から
「(性別を問わず人に対して)
性交、肛門性交又は口腔性交
(「性交等」)をした」に
改められた。
・非親告罪とした。
(ウィキペディアより)
29年以前より、大きく変わった
刑法ですが、このような改革が
あったものの、対応はまだ甘い
として、さらなる量刑や極刑を
求める声、去勢を行なうべき
という意見はかなり多いようです。
出所後も生涯GPSで監視する例
海外では、性犯罪などの犯罪者に
GPS機能で位置を把握する
制度もあります。
現在特定の前歴者にGPSの
取り付けを義務付ける制度が
ある国は
アメリカ合衆国(半分以上の州)、
大韓民国、イギリス、フランス、
ドイツ、カナダ、スウェーデン
などで実施されており、日本、台湾、
オーストラリア、ブラジルでも導入が
検討されている。
性犯罪者が学校などの立ち入り禁止
エリアに近づいたり、自宅と職場を
結ぶ通勤ルートからはずれてさまよい
歩いたりした場合、ただちに
電子メールや携帯電話のテキスト
メッセージ、ファックスなどで
自動的に連絡が行き、警察に
注意を喚起できる点がある。
(ウィキペディアより)
性犯罪者を去勢する海外の法律
再犯率の高い性犯罪加害者に
関しては、去勢によってそれを
防ごうとする考えも広く取られて
います。
アメリカでは州によって法律が
異なりますが、テキサス州では
本人の希望があれば男性器の
除去手術ができる州法があります。
また、薬物療法によって性衝動を
抑える化学的去勢を行なう国や
地域もあります。
アメリカの一部の州や、ドイツ、
オランダ、スイス、ノルウェー、
スウェーデン、デンマーク、
韓国などでは、刑事罰というよりも
異常な性的衝動を持つ性犯罪者に
対する治療プログラムとして、
化学的去勢が行われています。
化学的去勢とは、性ホルモンの
活動を阻害する抗男性ホルモン
などを投与することで性腺の
機能を停止させ、性衝動を
抑えることです。
性犯罪の究極の抑止力が
去勢と言えるでしょう。
日本で去勢ができない理由
日本でも、20~60代の成人の6割が
「性犯罪者の去勢」に賛成している
というデータがあります。
調査では男女差も大きく、
男性では55.4%、
女性は67.1%が
性犯罪者の去勢に賛成の
傾向となった。
男性では女性に比べると
割合が低いが、
それでも男女とも過半数と
なっている。
(出典 : https://www.excite.co.jp)
過半数の賛成がありながら、
日本で去勢が行なわれない理由は、
実は憲法によって身体を損傷・
欠損させる刑罰を禁じているから
なのです。
また、化学的去勢に関しても、
再犯率が減少しないという
統計により、見送られています。
法改正に対し、世論の盛り上がり
がない、という見解には、
上記データから異議を唱えますが、
再犯率の減少のためには認知行動
療法などの方が効果があるという
のが現状の見解のようです。
まとめ
私は個人的には、性犯罪加害は
治らぬ病である、と思っています。
なので化学的去勢に賛成する
立場です。
それは、加害者自身もまた、
コントロール不能な自分の性欲に
翻弄され、人生を棒に振っている
と思うから、加害者自身にも
よい結果をもたらすと考える
からです。
統計によっては、再犯率が下がらない
とも言われているようですが、
今後の開発によってはより有効な
ホルモン剤の開発も期待したい
ところです。
しかし、こと日本においては、
研究者の大半が男性であることから、
男性が男性の根幹である性欲を
わざわざ減退させるという薬の
開発に、感情的な面から否定的
なのではないかとも思います。
逆の見方をすれば、
あのバイアグラがたった半年で
認可をもらい、市場に出た、
そのくらい男性は己の性欲・
男性機能に固執する事実が
あります。
なので研究においても、
新薬の認可においても、
それを増進することの方に
エネルギーを傾けこそすれ、
減少させる方向にはなかなか
向かないのではないでしょうか。
今後、女性の研究者が増えたら
(その実現はまた気が遠くなる
のですが)、
冷静に男性機能を確実に減退、
消滅させる薬ができるのでは
とも考えます。
人間が、リビドーから解放されて、
精神の自由を得る道は遠いかも
しれませんが、今回のような悪質な
事件を見ると、やはり去勢という
選択肢は必要だと思うのでした。
以上、性犯罪とその抑止に
ついてでした。ではでは~
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