(出典 : https://headlines.yahoo.co.jp)
2020年3月1日に開催予定の
東京マラソンが、3万7千人の
一般参加者の出走を中止する
ことを発表しました。
新型コロナウイルスによる
肺炎の蔓延を防ぐために、
大会の開催規模を大幅に
縮小し、エリート選手と
呼ばれる上位200名程度の
選手のみが走ることに
なります。
東京マラソンは近年、
インバウンド効果なども含めて、
経済にも巨大な影響を及ぼす
一大イベントになりました。
それが大規模な縮小となる
ことで、どんな影響が出るのか。
そもそもなぜ、東京マラソンは
ここまで人気のイベントになった
のかも含めて調べてみました。
東京マラソンの経済効果
東京マラソンは100万人以上の
人が集まる巨大イベントです。
一般参加者が37,500人、
沿道の観戦者が100万人、
大会を支えるボランティアは
11,000人、
同時開催の交流イベントなどの
参加者も含めると、延べ人数は
150万人以上と言われています。
これは東京の人口の10分の1
以上にあたる規模です。
日本全国と海外から、
これだけの人が集まるのですから、
当日の移動や飲食、ホテルなどの
利用だけでも莫大な金額になります。
ちなみに、一般参加者の
参加費用は、これまで1万円
でしたが、セキュリティ強化の
ため、2020年から15,000円に
値上がりしています。
37,000人のランナーの参加
費用だけでも、5億5500万円に
なるのです。
また、開催側の東京マラソン
財団も、運営や警備などの
費用の他、グッズや参加賞の
配布などの制作費用を担って
います。
その金額はなんと133.5億円!
日本全体で見た経済波及効果は
その倍の284億円、雇用の創出も
71億円に上るそうです。
もはや国家予算並みの金額ですね。
東京マラソンのインバウンド効果
さらに、東京マラソンには
海外からも多くのランナーが
集結します。
世界のマラソン大会の中でも、
ボストン、ニューヨークシティ、
シカゴ、ベルリン、ロンドン、
そして東京の6都市が開催する
大会は、メジャーマラソンと
呼ばれ、世界中から注目されて
います。
外国人ランナーの比率は、
一般参加者でも22%と言われて
おり、その参加者は家族とともに
来日して、日本を観光することも
楽しみにしています。
彼らへのおもてなしとして、
マラソン前日には日本文化の
鑑賞ツアーや、日本人ランナ―
とのふれあいができる、
東京マラソンフレンドシップ
ランといったイベントなどが
あり、日本の魅力を堪能して
もらうインバウンド効果も
高いのです。
東京マラソンはなぜ人気なのか?
(出典 : https://mainichi.jp)
そもそもなぜ、東京マラソンは
ここまでの人気を得ているので
しょうか。
一般参加者は抽選で選ばれて
いますが、近年その倍率は
12倍の狭き門です。
マラソン人口そのものは、
2000年代に頭打ちになったと
言われているのに、
なぜ東京マラソンの参加者は
年々増えているのでしょうか。
人気の理由の一つは、完走率に
あるといいます。
東京という大都市の交通を
遮断して行われる大会では
ありますが、東京マラソンの
制限時間は7時間と、他都市に
比べてかなり長く、そのため
96%もの走者が完走できる
のだそうです。
制限時間の足切りを気にせず、
最後まで走れるのは確かに
大きな魅力でしょう。
もう一つ、参加者には
たくさんの参加賞や記念品が
贈られる楽しみがあります。
レース前には東京メトロの
1日乗車券や割引券、
公式Tシャツ、協賛企業の
試供品などがもらえます。
さらに、完走した人には、
完走記念のメダルや、その場で
すぐ使えるフリースジャケットや
タオル、ポンチョなどが
渡されます。
↑2020年用として発表された
完走記念メダル
(出典 : https://www.marathon.tokyo)
レース後日にも、記録を記載した
完走証明書が届くなど、至れり
尽くせりです。
こうした思い出の品の多さも
人気を支えていると言える
でしょう。
参加料の返金は無し
今回の急な出走中止は、多くの
ランナーをがっかりさせたこと
と思います。
さらに残念なことに、参加料の
15,000円は返金されないことが、
運営側から発表されました。
これはあとで問題にならないか
心配ですが、せめて次回の
参加費用を無料にするなどの
配慮があってもいいかなと
思いました。
以上、東京マラソンの
人気の秘密と、一般走者の
参加中止のニュースに
ついてでした。
ではでは~